小型電気温水器は自分で取り付けられる?DIYの注意点と業者に依頼する費用の相場
「小型電気温水器を自分で取り付けて、工事費用を浮かせたい」
そう考える方は多いはず。特にコンセントに差すだけのタイプなら、自分でもできそうに見えますよね。
しかし、小型電気温水器の設置には、法律上の制限や重大な事故のリスクが潜んでいます。
この記事では、DIYでできる範囲と、無資格者が行うと違法になる境界線、そして業者に依頼した際の費用相場までを詳しく解説します。後悔しないための知識をしっかり身につけましょう。
1. 小型電気温水器のDIYはどこまで可能?
結論から言うと、「完全にDIYで設置するのは非常にハードルが高く、おすすめできません」。
その理由は、設置には「水道」と「電気」の両方の専門知識が必要だからです。
DIYができる唯一のケース
以下の条件がすべて揃っている場合のみ、DIY(自己責任)での設置が物理的には可能です。
プラグ付きモデル: コンセントに差し込むだけで給電できるタイプ(100V)。
フレキ管などの接続: 既存の配管を外して、新しいホースをねじ込むだけの作業。
資格を必要としない範囲: 止水栓から先(給水装置の末端)の軽微な作業。
ただし、これらも厳密にはお住まいの地域の水道局の条例などにより、指定工事店以外の作業を認めていない場合があります。
2. 【警告】無資格での工事は「違法」になる可能性も
小型電気温水器の設置には、以下の2つの国家資格が関わってきます。
第二種電気工事士: コンセントを新設したり、壁の中の配線をいじったりする場合に必須です。
給水装置工事主任技術者: 水道管を新しく引き回したり、分岐させたりする工事に必要です。
無資格でこれらの工事を行うと、法律違反として罰せられるだけでなく、万が一火災や水漏れが起きた際に「火災保険」や「損害賠償保険」が一切下りないという最悪の事態になりかねません。
3. 自分でやるのは危険!DIYに潜む4つのリスク
「動画を見て真似すれば大丈夫」という安易な考えは禁物です。プロが恐れるDIYの失敗例をご紹介します。
① 水漏れによる階下への損害
接続部分の締め付けが甘かったり、パッキンの入れ忘れがあったりすると、数日後に突然水が噴き出すことがあります。マンションの場合、階下の部屋の家財道具をすべて弁償することになり、数百万円の賠償に発展するケースも珍しくありません。
② 電気のショート・発火
小型とはいえ、電気温水器は大きな電力を消費します。延長コードで繋いだり、アースを正しく取らなかったりすると、コンセント部分が異常発熱して発火(トラッキング現象)する恐れがあります。
③ 「空焚き」による故障
タンクに水が満たされる前に電源を入れてしまうと、中のヒーターが一瞬で焼き切れて壊れてしまいます。これは「初期不良」にはならず、メーカー保証も受けられません。
④ 排水(膨張水)の処理不足
お湯を沸かすと水が膨張し、少しずつ水が溢れる仕組みになっています。この「逃し水」を適切に排水溝へ流す処理(ホッパーの設置)を怠ると、設置場所の床が腐ってしまいます。
4. 業者に依頼した時の費用相場(2026年最新版)
結局のところ、プロに任せるのが一番安上がりで安心です。気になる費用相場を見てみましょう。
| 項目 | 費用相場(目安) | 備考 |
| 本体代金 | 30,000円 〜 100,000円 | 容量(6L〜25L)により変動 |
| 標準取付工事費 | 25,000円 〜 45,000円 | 既存設備との接続、処分費込み |
| 電気工事(オプション) | 15,000円 〜 30,000円 | コンセント新設や専用回路増設 |
| 合計(工事費込み) | 70,000円 〜 180,000円 | 現場の状況により前後します |
※ ネットショップで本体のみを安く買い、「施主支給」として工事だけを地元の水道業者に依頼するのも一つの手です。その場合は、事前に「持ち込み工事が可能か」を確認しましょう。
5. 信頼できる業者の選び方
「どこに頼めばいいか分からない」という方は、以下の3点を確認してください。
「指定給水装置工事事業者」であるか: 各自治体の水道局から認められた業者です。
見積もりが明確か: 「工事一式」ではなく、部材代、工賃、産廃処分費が分かれているか。
アフター保証があるか: 設置後の水漏れなどに対して、独自の保証期間を設けている業者は信頼できます。
まとめ:安全と安心を第一に
小型電気温水器は非常に便利な設備ですが、水と電気を同時に扱うため、一歩間違えれば重大な事故に直結します。
100Vプラグ式で、配管接続だけならDIYの余地はあるが、リスクは大きい。
電気配線や水道管の分岐が必要なら、必ず有資格者に依頼する。
火災保険やメーカー保証を有効にするためにも、プロの施工が推奨される。
冬の寒い朝、すぐにお湯が出る快適な生活を長く楽しむために、正しい知識を持って設置を検討してくださいね。