キッチンの給湯温度は何度が正解?油汚れを落としつつ手荒れを防ぐ「38度の新常識」
「冬場の洗い物は手が荒れるけれど、水だと油汚れが落ちない」「ガス代が気になるから、お湯の設定温度に迷う」といった経験はありませんか?毎日繰り返すキッチンの洗い物。実は、給湯器の設定温度を38度にすることが、家事の効率、肌の保護、そして家計の節約を同時に叶える「究極の最適解」なのです。
今回は、なぜ38度が理想的なのか、科学的な理由と実生活で役立つ具体的なテクニックを詳しく解説します。
なぜキッチンは「38度」がベストなのか
多くの家庭で給湯器の初期設定は40度〜42度になっていますが、キッチンにおいては少し高すぎる場合があります。38度が推奨されるのには、明確なメリットがあります。
理由1:皮脂を守り「手荒れ」を最小限に抑える
人の皮膚の表面には、うるおいを保つための天然の油分(皮脂膜)があります。この皮脂は40度を超えると溶け出しやすくなり、肌のバリア機能が低下してしまいます。38度は体温よりわずかに高い程度の「ぬるま湯」であるため、必要な皮脂を落としすぎず、冬場の深刻な手荒れや乾燥を防ぐことができます。
理由2:油汚れを「サラサラ」にして落とす
「38度で油汚れは落ちるの?」と不安に思うかもしれませんが、家庭で使う食用油や肉の脂の多くは35度〜40度付近で溶け始めます。38度のお湯であれば、ベタついた脂を十分に液体状へ変化させ、洗剤の界面活性剤と混ざりやすくしてくれます。熱湯を使わなくても、化学の力を借りれば38度でスッキリと洗い流せるのです。
理由3:ガス代を年間で確実に削減
給湯器は、設定温度を1度下げるだけで約1.5%〜2%のガス消費量を抑制できると言われています。40度から38度へ2度下げる習慣をつけるだけで、毎日の積み重ねが年間で数千円の光熱費カットにつながります。
油汚れをより効率的に落とす「38度活用術」
38度設定でも、少しの工夫を加えるだけで、50度の熱湯で洗うよりもずっと楽に汚れを落とせます。
1. 汚れを「拭き取る」のが大前提
お湯の温度を上げる前に、まずはキッチンペーパーやスクレーパーで、お皿についた油汚れをあらかじめ拭き取りましょう。これだけで、38度のぬるま湯でも洗剤の泡立ちが劇的に良くなり、お湯の使用量自体を減らすことができます。
2. 「溜めすすぎ」で温度を一定に保つ
流水でずっと洗い続けると、お湯が食器に触れる時間が短く、汚れが十分に緩みません。洗い桶に38度のお湯を溜め、そこに食器を数分浸けてから洗うことで、油分が浮き上がりやすくなり、汚れ落ちがスムーズになります。
3. 洗剤の力を引き出す
台所用中性洗剤に含まれる酵素は、30度〜40度の範囲で最も活発に働きます。38度はまさに、洗剤の洗浄能力を最大限に引き出す「黄金の温度帯」なのです。
混合水栓の種類別!正しい設定方法
お使いの蛇口のタイプによって、給湯器本体の設定温度を変えるのが賢い使い分けです。
シングルレバー混合水栓の場合
レバーを中央にすると水とお湯が混ざるタイプです。この場合、給湯器本体の設定を「38度」に固定し、レバーを完全にお湯側に倒して使うのが最も効率的です。水で薄めて調節しようとすると、給湯器が無駄に高い温度で燃焼してしまうため、ガス代のロスが発生します。
サーモスタット混合栓の場合
浴室のような温度調整ダイヤルがついているタイプをキッチンでお使いの場合は、給湯器本体の設定を「40度〜42度」程度に少し高めにしておき、蛇口側のダイヤルを38度に合わせると、温度が安定しやすく故障のリスクも軽減されます。
頑固な汚れはどうする?シーン別の使い分け
38度が基本ですが、特定の場面では温度を使い分けることで家事がさらに楽になります。
換気扇や魚焼きグリル: カチカチに固まった古い油汚れには、一時的に設定を50度〜60度に上げ、つけ置き洗いをしましょう。熱の力で油の分子を分解しやすくなります。
納豆や卵の汚れ: 逆にこれらは「熱」で固まる性質があるため、最初にお湯をかけるのは厳禁です。水でサッと流してから、38度のぬるま湯で仕上げるのが正解です。
まとめ:38度の新習慣で、手肌も家計も守る
キッチンの給湯温度を38度に固定することは、単なる節約術ではなく、自分自身の体をいたわり、環境にも配慮した「スマートな家事」の第一歩です。
手荒れを防ぐ(肌に優しいぬるま湯)
油汚れもしっかり落とす(洗剤が最も働く温度)
ガス代を節約する(無駄な過熱を抑える)
今日からキッチンのリモコンをチェックして、38度の設定を試してみませんか?使い始めて数日で、手肌のしっとり感やガス代の変化に気づくはずです。
心地よい温度で、毎日のキッチンワークをもっと快適に、もっと楽しくアップデートしていきましょう。
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