給湯器の点検は義務?法定点検の費用相場と「点検商法」の詐欺に騙されない対策


「ガス会社を名乗る人が突然来て、給湯器の無料点検を提案されたけれど、これって本物?」

「リモコンに888という数字が点滅している。点検を受けないと罰則があるの?」

給湯器の点検について、このような不安を感じていませんか?

実は今、「点検」を口実にして高額な契約を迫る「点検商法」の被害が全国で急増しています。その一方で、正しく点検を受けないと重大な事故に繋がるケースがあるのも事実です。

この記事では、給湯器点検の本当の「義務」の範囲から、気になる費用相場、そして悪質な詐欺業者から身を守るための具体的な対策までを分かりやすく解説します。


1. 給湯器の点検は「義務」なのか?

結論から言うと、**「家庭用ガス給湯器」の場合、点検を受けることは法的な「義務」ではなく、あくまで「任意」**です。

特定保守製品の制度変更(2021年〜)

以前は「特定保守製品」として法定点検が義務付けられていた製品もありましたが、現在は制度が見直されています。

  • 家庭用ガス給湯器: 法定点検の対象から外れ、現在はメーカーによる「あんしん点検(自主点検)」という位置付けです。受けなくても罰則はありません。

  • 石油給湯器(屋内式など): 今も「特定保守製品」に指定されており、点検を受けることが所有者の責務とされています。

「点検を受けないと法律違反で罰金ですよ」などと言ってくる業者がいれば、その時点で詐欺を疑うべきです。


2. 点検にかかる費用相場と「888」表示の正体

リモコンに「888(または88)」が点滅するのは、故障ではなく「点検時期のお知らせ」です。これを解除して点検を受ける場合の相場を確認しておきましょう。

点検費用の目安

メーカーに依頼する公式な点検(あんしん点検)の費用は以下の通りです。

項目費用相場(税込)備考
基本点検料9,000円 〜 12,000円技術料、諸経費など
出張費3,000円 〜 5,000円距離や地域による
合計目安10,000円 〜 15,000円前後点検のみの価格

※点検の結果、修理が必要になった場合は別途「部品代+作業代」が発生します。

リモコンの「888」は自分で消せる?

一時的に表示を消す「ユーザーリセット」という操作があるメーカーもあります(例:運転ボタンを5秒以内に5回押すなど)。しかし、これはあくまで応急処置。10年経った機器にはリスクが潜んでいることを忘れてはいけません。


3. 要注意!「点検商法」の巧妙な手口と詐欺対策

最近、自治体や消費生活センターが注意喚起しているのが、**「点検商法」**です。以下のチェックリストに当てはまる業者が来たら、絶対に家に入れてはいけません。

詐欺業者のよくある手口

  • 「近所で工事をしているので、ついでに無料で点検します」と突然訪問してくる。

  • 「ガス会社(または自治体)の方から来ました」と曖昧な言い方で公的機関を装う。

  • 「このまま使うと爆発しますよ」「火事になります」と過度に恐怖心を煽る。

  • 「今契約すれば半額にします」と即日の契約を迫る。

騙されないための3つの鉄則

  1. インターホン越しに断る: 突然の訪問点検は、原則としてすべて断って問題ありません。正規の点検は、ハガキや封書で事前に通知が来るのが一般的です。

  2. 身分証の提示を求める: もし対応してしまったら、必ず会社名と氏名を確認し、名刺をもらいましょう。

  3. その場で契約・支払いをしない: どんなに不安にさせられても、一旦帰ってもらい、家族や信頼できる業者に相談しましょう。


4. 結局、点検は受けるべき?それとも交換すべき?

「888」が出てから10年以上経っている場合、点検に1.5万円払うよりも、買い替えを検討したほうが賢いケースが多々あります。

  • 点検のメリット: プロが内部を確認するため、直近の火災や事故のリスクを排除できる。

  • 交換のメリット: 最新の「エコジョーズ」などに変えることでガス代が安くなり、今後10年の安心が手に入る。

設置から12〜13年経っている給湯器なら、点検で見つかった不具合を直そうとしても「部品がもう製造されていない」と言われることがほとんどです。


5. 信頼できる業者を見極めるポイント

もし「そろそろ交換かな」と思ったら、以下の条件を満たす業者を選びましょう。

  • 施工実績が豊富: ホームページなどで実際の施工事例を公開しているか。

  • 資格を保有している: 「ガス可とう管接続工事監督者」や「液化石油ガス設備士」などの有資格者がいるか。

  • アフター保証が充実: 本体代だけでなく、工事部分にも5年・10年の保証が付いているか。

複数の業者からネットで相見積もりを取り、価格と対応の丁寧さを比較するのが一番の節約術です。


まとめ:安全を「無料」の言葉で売らないこと

「無料点検」という言葉は非常に魅力的ですが、その裏には高額なリフォーム契約や不要な機器交換が隠れていることが少なくありません。

給湯器は、正しく使えば便利なインフラですが、一歩間違えれば重大な事故に繋がる精密機器です。点検や交換を検討する際は、焦らず、信頼できるプロに相談することが、結果として一番の安上がりで安全な道になります。

リモコンの「888」を見つけたら、まずは落ち着いてメーカーの窓口か、地域で評判の良い専門業者に連絡することから始めてみてくださいね。



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