3人家族・4人家族に最適なタンク容量は?電気給湯器選びで失敗しないための基準


新しい電気給湯器やエコキュートを導入する際、最も多くの方が悩むのが「タンクの容量選び」です。

「370L(リットル)で足りるのか、それとも460Lにするべきか……」

「もし途中で湯切れしてしまったら、お風呂に入れなくなるのでは?」

そんな不安を抱える方は少なくありません。実は、タンク容量の選択ミスは、日々の快適さを損なうだけでなく、余計な電気代(光熱費)の増加を招く原因にもなります。

この記事では、3人家族・4人家族に最適な容量の基準を徹底解説。ご家庭のライフスタイルに合わせた失敗しない選び方のポイントを具体的に提示します。


なぜ「人数」だけでタンク容量を決めてはいけないのか?

電気給湯器のカタログを見ると、「3〜5人家族は370L」「4〜7人家族は460L」といった目安が記載されています。しかし、これだけで決めるのは少し危険です。

1. 貯まっているお湯は「そのまま」使うわけではない

タンクの中には80度〜90度の非常に熱いお湯が貯められています。これに水を混ぜて、私たちが普段使う40度前後のお湯にするため、**実際に使えるお湯の量はタンク容量の約2倍(370Lなら約650〜750L)**になります。

2. 「湯切れ」が起きる最大のデメリット

もしお湯を使い切ってしまうと、昼間の高い電気代を使ってお湯を沸き増ししなければなりません。深夜電力のメリットを活かすためには、翌日の夜までお湯が持つ「ゆとりのある容量」を選ぶことが収益・家計の面で正解となります。


【ケース別】3人家族・4人家族の最適容量はこれだ!

ご自身の家庭がどちらに当てはまるかチェックしてみてください。

3人家族の場合:基本は「370L」だが注意点も

一般的に3人家族であれば、370Lタイプで十分にお湯をまかなえます。

  • 370LでOKな家庭: 1日1回の入浴がメイン、シャワーは短め、食洗機を活用している。

  • 460Lを検討すべき家庭: 家族全員がシャワーを長く使う、朝晩2回入浴する人がいる、来客(親戚の宿泊など)が多い、寒い地域(寒冷地)に住んでいる。

4人家族の場合:迷ったら「460L」が安心の基準

4人家族は、370Lと460Lのちょうど境界線に位置します。

  • 370Lでやりくりできる家庭: 子供がまだ小さい、節水意識が高い、入浴時間がまとまっている(追いだきが少ない)。

  • 460Lにするべき家庭: 子供が中高生以上の食べ盛り・スポーツ盛り(シャワー回数増)、家族の帰宅時間がバラバラ、将来的に家族が増える可能性がある。

プロのアドバイス:

370Lと460Lの本体価格差は、多くの場合数万円程度です。10年以上使う設備であることを考えると、無理に小さなサイズを選んで毎日「残湯量」を気にするストレスを抱えるよりは、ワンサイズ上の460Lを選んでおくのが後悔しないコツです。


湯切れを防ぎ、電気代を抑えるための3つの具体策

万が一、容量選びでギリギリのラインを選んだとしても、以下の対策で快適性を維持できます。

① 「沸き増し」設定を賢く活用

最新の機種には、AIが家族の湯量を学習するモードが搭載されています。お湯をたくさん使う日は事前に「たっぷり」モードに設定し、昼間の高い電気代での沸き増しを最小限に抑えましょう。

② 節水シャワーヘッドへの交換

最もお湯を消費するのはシャワーです。節水効果の高いシャワーヘッドに変えるだけで、1日に使うお湯の量を10〜20%削減できることもあります。これはタンク容量を実質的に増やすのと同じ効果があります。

③ 入浴スケジュールを工夫する

追いだき機能はタンク内の熱を消費するため、家族が間隔を空けずに入浴することで熱のロスを防げます。また、お湯が足りなくなりそうな時は、足し湯よりも追いだきを控えるといった判断も有効です。


地域特性と設置スペースの確認

容量を決める際、最後に見落としてはいけないのが「物理的な条件」です。

  • 寒冷地の影響: 外気温が低い地域では、配管内での放熱が大きく、使えるお湯の量が実質的に減ります。寒い地域にお住まいの場合は、人数に関わらずワンサイズ大きめが鉄則です。

  • 設置スペース: 460Lタンクは370Lよりも高さや幅が大きくなります。特に薄型モデルを検討している場合は、搬入経路と設置場所に余裕があるか、事前に施工業者に確認してもらいましょう。


まとめ:家族の「10年後」を想像して選ぼう

電気給湯器の寿命は約10年から15年です。今は3人家族でも、お子様が成長すれば使うお湯の量は劇的に増えます。逆に、お子様が独立する予定があるなら、標準的なサイズで十分かもしれません。

「大は小を兼ねる」という言葉通り、給湯器に関しては少し余裕を持った容量選びが、結果として深夜電力を最大限に活かし、光熱費の節約と心の余裕につながります。

今回の基準を参考に、ご家庭にぴったりの一台を選んで、毎日快適なバスタイムを過ごしてください。